少しだけ元の職場に戻された自分を想像してみました。ミスや気に入らない事があるたびに、課長から2~3時間の罵倒を受けながら仕事をする自分です。
『冗談ではない、絶対に無理だ、いやだ』
と思いましたね。あそこはスケジュールなんて管理されてないし、課長は私がミスしても再教育せずに長時間罵倒するだけ。課長がした苦労を、課長という障害を背負ったうえで同じ苦労をして自分で勉強しろと言う所だと。課長は自分が退職した後に残される人間のスキルのことなど考えていないと。
まともな職場じゃないと。
そう思った私は、会社を退職する意思を伝えました。
その結果、社外の喫茶店で待ち合わせた総務課担当者から、退職書類一式と預けていたクレーン、フォークリフトの免許証、その他資格証。それに会社が私の私物だと判断した物が渡されました。
それで終わりです、あっけないものですね。
受け取った書類の説明を受けて解散した私は、退職が完了して無職になりました。
これであの課長との縁も切れた、と思うと心が晴れるかと思っていましたがそんなこともなく、
『また一段落付いただけか』
と一つため息をついて帰宅しました。この情動の小ささがこの時の私の病状を物語っていたのだと思います。
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