と悩みながら研究を進めていたのですが、流石大企業の研究室、シミュレーション用のPCは年に1回買い替えるとのことで、当時最高速度のCPUに買い替え、ハイタワー型ボディーにDRAMも最大容量の物を4枚刺しと、当時の最速PCになりました。
これで私のシミュレーションも約5時間から3時間ちょっとに短縮されました。プログラムが重すぎて時間がかかってたんですよ。でもこれでPCが開いてれば1日に2回プログラムを走らせることが出来る、大幅な時間短縮になる、時間が作れると一人で盛り上がっていました。
『就活は出遅れちゃったけど、当たって砕けるだけの時間の余裕は出来る。何もできずに卒業するよりずっといい』とすでに諦めが入った状態でシミュレーションを走らせていると、私の状況がわかっていたのか、ゼミの担当教授が「新卒を1人入社させてほしいと言ってきている会社があるが、見学してみないか?」と就職先を斡旋してくれました。
上記のような就活状況だったので、答えはもちろんOKですよ。本当に有難かったですね。同時に世の中コネがある人が強いなぁとも思いましたが(笑)。
紹介された会社へ面接に行き、工場を見学させてもらうとそこは、ガンガン稼働している使い込まれた製造機械、油煙と埃で真っ黒になった壁、新築された新工場、工場を拡大可能な敷地の広さ、勤務は1部署以外は昼勤のみ、という従業員約100人の中小企業でした。
設備を遊ばせないだけの仕事があり、工場は長年使われている、新工場を建てるだけの資金力があり、まだ工場を増やせるだけの土地も持っていて、労働条件もいい。私なりに『これは当たりの会社なんじゃ?』と思わせられる会社でした。
私の前に来たゼミ生は、「あんな汚い会社嫌です」と言って蹴ったらしいですけどね(苦笑)。
出向したのが歴史ある大企業だったので、長く操業を続けた工場は汚れているものだと知っており、機械を触る仕事をしたかった私はこの会社に就職することをその場で決め、無事に内定をもらったのでした。
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